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2023/08/23お知らせ

週刊文春報道について(部長声明)

日本大学ラグビー部 週刊文春記事についての部長声明
 この度、週刊文春(令和5年8月31日号)におきまして、日本大学ラグビー部に関する 記事が掲載される事になりました。日本大学ラグビー部現役部員・ 保護者、現役学生、教職 員、校友はじめ、日本大学の全関係者にご心配とご迷惑をおかけした事を心よりお詫び申し 上げます。
 本件の記載内容に関する取材が不十分であり一方的な記事で中立性を欠いている姿勢に 断固抗議を致します。
  ここで事の経緯について説明をさせて頂きます。 今年の1月にラグビー部員から当職宛てに「監督、ヘッドコーチの変更を求める嘆願書」 が送られて参りました。これに基づき、ラグビー部長として実態調査の為に、当該 A 監督 B ヘッドコーチの指導を一時停止して、全部員に対するアンケート調査を行なったのは事実 です。
  その一方で、ラグビー部には令和4年12月22日付けで、日本大学競技スポーツ部長よ り「日本大学ラグビー部活動是正処置要求書」が出されておりました。これは日ごろの、特 に寮内における生活規律の乱れを是正せよという大変に重大な注意勧告でした。これが手 交された12月24日当日には警視庁による大麻啓発防止講習会も稲城寮内で行われ、こ の講習会には A 監督、B ヘッドコーチも参加をしておりました。
 時間は前後いたしますが、令和5年1月16日に嘆願書が提出されるに至って、初めて私 が「日本大学ラグビー部活動是正処置要求書」を知ることとなり、そこに書かれている生活 規律などの改善がラグビー部再建に向けて急務だと腹を決めました。私は、日本大学ラグビ ー部員である以前に、日本大学の学生として「日々の生活規範の遵守」「学業面における必 要単位の取得」「社会貢献できる人材への成長」が出来て初めて一流のアスリートになれる という信念をもっております。その上で、当該要求書について、進捗状況を確認したところ、 発出から1か月経過していたにもかかわらず、改善が全く進んでいない状況に驚愕致したと ころです。
  2月8日には、あらためて私より各スタッフに対し、以下の通知メールを送信致しました。
【以下参照】 競技スポーツ部からの活動是正処置要求書の提示は、「イエローカード」です。 要求書本文の最後に「是正が見られない場合において、春からの公式リーグ戦等の出場の見 送りや、ラグビー部の活動を無期限で停止することを検討する。」とあります。次がレッドカ ードだと分かれば、改善に向け抜本的な対策を講じるのが監督としての責務だと思います。  内部文書 何もしていない A さんに、寮内に是正処置要求書の8項目を模造紙に大書して掲示するこ と、各部屋にも是正処置要求書を張り出すことを要請し、3日間の禁煙講習会プログラムを 作成し、該当部員を集めて実施するよう伝えました。効果の程は分かりませんが、今後は部 員同士でルールを守らない部員を監視し、規則を守り合うようミーティングを行うよう主 将に要請しました。
  資料として「日本大学競技部部長、副部長、監督及びコーチに関する内規」を添付しました。 第6条に「専門委員会による競技部指導者(監督又はコーチ)の選考基準は、次の各号の全 てに該当することを要する。」とあって、監督 コーチが備えるべき資質として①~⑥が示 されています。皆様も日本大学ラグビー部ヘッドコーチやコーチという肩書があり、手当を 頂いているのであればこの①~⑥を遵守して下さい。 そのために、「日本大学教育憲章」と「日本大学競技スポーツ宣言」の理解が必要です。 特に新参の B ヘッドコーチと C コーチについては、日本大学の一員となった今、少なくと も「日本大学教育憲章」と「日本大学競技スポーツ宣言」を確認するよう遅ればせながら部 長として厳命する。【以上参照終わり 当時は実名記載】
  この2月8日時点で、「寮内の禁酒 禁煙」の課題があったということは A 監督、B ヘッ ドコーチが日本大学本部競技スポーツ部長からの是正要求処置に取り組んでいなかった証 左であります。このことも考え併せると部長として嘆願書のみを全面的に支持してラグビー 部の改善に向けて動いたのではなく、学生スポーツに求められる指導者像を考えた結果、競 技力向上のみならず、学生としての心構えや人格形成を指導する事が求められるという前提 で、監督、コーチとの協議を進めました。さらに調査結果を真摯に受け止め部員の意見に対 して監督と全てのコーチに対して「改善報告書」を作成 提出するよう求めました。
  B ヘッドコーチから提出された改善報告書は、以下の通りです。 『~創部 100 周年まであと 5 年~ 5 年のプロセスを準備して段階的に「優勝」を目指す競 技スポーツとしての取り組み→※指導者の変更必須』 『~創部 100 周年まであと 5 年~ラグビーという団体競技で生涯スポーツとしての取り組み→このチームに必要性を感じないので退任』
 次に2月10日、B ヘッドコーチからメールにて「『今回の処置について』と『調査が行 われた経緯』について」の2点について回答するよう文章でのご依頼がありました。
 これに対して2月14日付けで B ヘッドコーチの質問に対する回答書を送付しています。 その中で、コーチの活動停止に対しては、過去に部員からコーチに対する解任要求があった 場合、調査期間中は接触を避けるため「初期対応として行ったのは、該当コーチの学生指導 を一時停止すること」を説明し、今回も先例に従って行われたことであり、「あくまでも『指 内部文書 導の一時停止』は、処分ではないことをご理解願いたい。」と明確に伝えています。
  私からの回答書に対して、B ヘッドコーチから2月17日に回答文章が送られてきまし た。その中で、「この度は資料作成のお願いに対し、ご丁寧な対応をしていただき心より感謝申し上げます(中略)。先日、平山部長にお願いしておりましたヒヤリングについて最重 要ではなくなるかと思いましたので、私の想いを少しだけ書き記してお伝えさせていただきます。 まず、ヘッドコーチ就任にあたり A 監督にお願いしたのは日本大学 日本大学関 係者に対して必要以上に関わることがないように、またヘッドコーチとして現場に専念する ために寮や学校に対することにも基本的に関与しない方向でお願いしておりました。この 部分に関しては他大学で指導している友人達より「ラグビー指導よりも教育の方が大部分を 占めている」と聞いていたので、私が指導する際にはラグビー指導に対してコミットしたい という理由からくるものでした。その気持ちを受けてくれた A 監督には今年一年感謝しか ございません。ただその中で大学関係者 平山部長へご迷惑をおかけしたこと誠に申し訳な く思っております。」とその思いが真摯に記載されていました。
  その後、先に述べた通り部長としての信念である「生活指導を伴わない大学スポーツ指導 はあり得ない」との考えから大学選手権優勝を目指す以前の問題として、2月18日に以下 のメールを送信致しました。
  「貴殿もご存知の事だと思いますが、昨年 7 月から日本大学の体制が林理事長、酒井学 長となってから、日本大学競技スポーツ部も勝利最優先から競技スポーツを通じて人間形成 を目指すとの方針がなされました。 『日本大学競技部部長、副部長、監督及びコーチに関する内規』の第6条に競技指導者(監 督又はコーチ)の選考基準が①~⑥まで示してあり、各号の全てに該当することが必要であ ると記載されていることは、先にお示しした通りです。 監督 コーチには、その①に「『日本大学教育憲章』を理解し、『日本大学マインド』を有す る者を育成できる者」とあるように、生活面や学業面のサポートで学生に寄り添い人間形成 にも力を貸して頂きたいのです。
このようなことは当たり前のことなのかもしれませんが、大学生という多感な時期に学業 とスポーツの両立を目指すことは、一筋縄では参りません。 さらに4年間にわたる寮内というある意味束縛された共同生活において、生活指導を怠る と若いエネルギーがネガティブな方向へ放出しかねません。 我々大学関係者の願いは、生活指導とラグビー指導は表裏一体の関係であり、繰り返しにな りますが大学における学生スポーツ指導は、学業のこと、生活のこと、就職のことを包含し て行って頂きたいということです。したがって、そのラグビーの技術指導だけを行うことを 望んでおりません。」とお伝えをしました。
 さらに2月19日に私から「日本大学ラグビー部の方針ですが、ヘッドコーチには、時間 的な制約がある中でも寮生活を共にしながら、指導者としての人格やラグビー経験を通じて 生活指導と学業支援により学生を育成できる能力を求めたいと考えています。 したがって、貴殿が望むラグビー指導に専念したヘッドコーチ契約はできないと申し上げま す。」と通達した次第です。しかしながら、このメールに対する返信はありませんでした。
 一方で日本大学ラグビー部 A 監督と B ヘッドコーチとのお二人の間で業務委託契約が結 ばれており、この契約の取り扱いについて、週刊誌報道の通り、日本大学側代理人と B ヘ ッドコーチ側代理人で協議を進めて参りました。契約書にある解約金についてもさること ながら、指導停止期間も含めてヘッドコーチ解約期日まで給与の支払いを行うと共に契約 書に基づき、月額給与 6 か月分の解約金も既にお支払いしています。尚、この原資については、ラグビー部が日本大学からお借りしてお支払いを致しました。
 以上はこれまでの経緯の一端でありますが、以上のように契約解除に至った理由は、決し て「嘆願書」を無条件に受け入れたものではありません。1つのきっかけにすぎず、契約解 除はラグビー部員に対する指導方針の違いによるものと認識しています。そもそも、このコ ーチに支払う人件費については、部員1人1人から毎月納入して頂いている費用が原資と なっています。したがって、この一連の経緯については保護者会代表の方々とも話し合いを 進めて参りました。
 あらためて、この度、本学アメリカンフットボール部の一件でも分かるように、競技面だ けでなく生活面での規律チェックは健全な学生スポーツ指導の基本ではないかと思います。 先の・「日本大学ラグビー部是正処置要求書」については、モニタリング期間として設定され ていた3月末に日本大学本部において、改善が認められると承認して頂き、4月1日から心 機一転、晴れ晴れと活動を再開させて頂いたところです。
  保護者の皆様や各高校の皆様におかれましても、随時、合宿所内の見学も行っており、透 明なガラス張りの部運営を進めているところです。日本大学競技スポーツ部が置かれている 現状が厳しい事は、部員、スタッフ、OB 全関係者が痛感しております。どのようなご指摘 もラグビー部の進化と成長の糧とするよう、気持ちを引き締めて、原点を忘れず、日本大学 生及びラグビー部員としての責務を果たし、社会で活躍する人材となれるよう切磋琢磨し精 進して参ります。
 最後に、今年のチームスローガンは「粉骨砕身」です。この実践に向け、日々学生達は研 鑽を積んでおります。主将はじめチームに対しては、今後ともご支援賜りますよう何卒宜し くお願い申し上げます。

日本大学ラグビー部 部長 平山聡司

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